
今日、四日目は電車でラルブレル(L’Arbresle)に行きラ・トゥーレット修道院を見学後、再びリヨンに戻って旧市街を訪れ,夕刻TGVでロンシャン礼拝堂への経由地スイスのバーゼルに向かいます。
ホテルに荷物を預けリヨン・パール・デュー(Port Dieu)駅8時12分発TER86602でラルブレル駅に向かいました。ホームは昨日のフェルミニ行と同じ駅正面側ホーム(A/B)でした。因みにフェルミニへもラルブレルへも、パール・デュー駅からの電車は本数は多くありませんが、途中止まる駅が少なく速い電車です。
電車は約30分で3番目の停車駅ラルブレルに到着しました。駅舎裏手のラ・トゥーレット修道院側は最近整備された出口がありホームから直接修道院側に出られました。

ラルブレル駅(ラ・トゥーレット修道院側)
ここから修道院まで徒歩で30分、緩やかな登りの坂道が続きます。フランスの静かな住宅街、そしてのどかな丘陵地帯を進みます。大きな荷物が無ければ歩きがお勧めです。帰りの電車の待ち時間に駅前を見ましたがタクシーやバス停など見当たらずひっそりとしていました。修道院のHPには送迎してくれるタクシー会社の電話番号が記載されています。
駅裏手の小さなサークルから右への車道を上がって行きます。車道とそれほど段差のない狭い歩道を歩き始めると車が結構なスピードで走ってきます。これは危ないなと思った時、丁度近道を示す修道院の案内標識を見つけました。直ぐにその指示通り左の小道に入ります。

そこは木々に囲まれて日本では聴かない小鳥のさえずりが絶え間なく聞こえてなかなか良い雰囲気の小道です。途中ベンチもあるので小休止とも思いましたが先を急ぎます。
ところでこの小道の名には”ウグイス(Fauvettes)”とあります。だけどこの鳴き声はなんか日本のウグイスとは違います。そうか、フランス語は”ℎ”を発音しないから フランスのウグイスは「ホー ホケキョ!」とは鳴かないのだ!?そんな事を思っていたら住宅街の中を進む広い道に出ました。

三叉路のマリア像(ここを右へ)
住宅街のなだらかな登り坂を進みます。そしてじきに三叉路の右にマリア像が見えるところを右に曲がりまっすぐ進みます。 少し歩くと視野が開けてきて右手遠くにラルブレルの街が見えてきます。教会の尖塔も見えフランスの田舎らしい景色です。しばらくすると前方に修道院手前にある古いホテルらしき建物が見えてきます。

ラルブレルの街並み
このままホテルの先の並木道を行くと、ラ・トゥーレット修道院の全景を見る事なく裏手にある受付にたどり着きます。その前にまず修道院の正面全景を見たいと思い、見通しが良くなる様ホテル手前の道を右側に迂回しました。遠く木々に囲まれた修道院が見えてきました。ところどころには咲き終わりつつある野の花々が目に入り夏が近い風景です。
途中、コルビュジエのスケッチでは旧修道院と書かれている古い建物に修道院の案内所らしき所を見つけましたが今日は閉まっていました。
それでこれは早く修道院に行った方が良いと感じ、裏手の並木道に戻り修道院受付に急ぐ事にしました。



奥に受付窓口。手前にモデュロールのゲート
ところが受付に行くとその窓口も閉まっています。少し心配になりながら隣の事務室のようなところのドアが開いているので入ると、中に居る女性から、「今日は入れませんよ。」との一言にドキッです。急いでメールのコピーを取り出そうとした瞬間「あー、メールした方ですね。お待ちしていましたよ。」と今度は手の平を返した様な?歓迎ぶりです。
実はこの時期は日曜日しか見学は出来ないので、メールで火曜日宿泊しなくても何とか見学できないかお願いしていました。それも返事が直ぐにはこなかったので、再度、仏文にて熱意を伝えた処、「了解しました。昼食の予約もしておきましょう。」とありがたい返事をくれたDさんその人でした。
更に、「今日はお昼前にミサがあるから参加してみる?」とのお誘いが。信者でもないので躊躇していると「いいから参加してみたら!」に「参加します。」の返事となりました。このミサが修道院の一番の思い出になりました。そしてなぜミサ参加を勧めたのか後で分かります。
部屋の奥から日本語の案内図を探し出してこられ、「地図でグレーのエリア以外は立ち入らない事、ミサ中の写真はダメ、あとは自由に見てください。」と言われました。そして予約しておいてくれた昼食代のレシートと入り口の電子ロックのキー番号の紙をいただきました。
